エステ等の中途解約について

 クーリングオフ自体は、訪問販売・電話勧誘販売の場合と変わりませんので、
ここでは、特定継続的役務提供取引によく生じる中途解約について、その効果と費用についてまとめてみました。

(注意)クーリングオフができる場合

 法定記載事項を記した書面の交付を受けてから8日以内、もしくは書面自体を受け取っていない場合は、中途解約ではなく、必ずクーリングオフを選択します。
中途解約は若干費用を支払う必要がありますが、クーリングオフは一切費用を支払う必要がないので、クーリングオフが実行できるならクーリングオフにすべきです。

中途解約に理由は不要

 特定継続的役務提供取引に該当する場合は、中途解約は自由です。
何も悪徳業者からの解約に限定されているわけでありません。
善良な業者との契約であっても中途解約することが可能です。
この際、特に理由は必要ありません。 

  例えば、パソコン教室なら「さっぱり自分にはわからなかった」逆に「レベルが低すぎて退屈だった」はもちろん、「経済的に苦しくなった」や単に「いやになった」でも全く問題ありません。

中途解約に制限はできない

 契約書に特約として「中途解約は認めない」と記載していても無効です。
消費者に不利な特約は無効とされます。
業者は中途解約に応じる義務があります。

中途解約も内容証明郵便で

 中途解約を行う場合には、後日言った、言わないの問題が生じることのないように、必ず内容証明郵便にしましょう。
(口頭でも可能ではありますが・・・)

精算

 クーリングオフにおいては、契約解除によって生じる一切の損害の賠償を、業者は請求することができませんが、中途解約においては、業者は一定限度、損害を請求することができます。
あくまで一定限度であって、契約額を超えるような違約金を定めることはもちろんできません。

アイコン具体的な精算方法

あくまでクーリングオフ期間経過後の場合。
クーリングオフの場合は以下の金額は発生しない。

サービスの種類 サービス利用前の解約 サービス利用後の解約
エステ 20,000円 2万円または残りのサービスの料金の1割のうち、いずれか低い金額
外国語会話教室 15,000円 5万円または残りのサービスの料金の2割のうち、いずれか低い金額
学習塾 11,000円 2万円または1ヶ月の月謝相当金額のうちいずれか低い金額
家庭教師 20,000円 5万円または1ヶ月の月謝相当金額のうちいずれか低い金額
パソコン教室 15,000円 2万円または残りのサービスの料金の2割のうち、いずれか低い金額
結婚相手紹介サービス 30,000円 2万円または残りのサービスの料金の2割のうち、いずれか低い金額
上記を超える金額は、名称のいかんを問わず消費者に請求することができない。

具体例

 ○○英会話教室を今度中途解約したいと思います。
もちろんクーリングオフ期間は終了しています。
入会金10万円、年間講義料50万円(100回分)の契約をし、最初に入会金の10万だけ現金で支払い、さすがに後は現金では支払えないので、講義料50万円はクレジット契約としました。

 3回ほど試しにいってみましたが、どうも英会話は私には向かないようなので、中途解約しようかと思います。
この場合は、いくら解約料として支払う必要がありますか?
*もちろん業者が「支払わなくていいよ」と言ってきた場合は支払う必要は当然ありません。

アイコン検証

 今回の例では、すでに3回サービスを受けています。
仮にクーリングオフ期間経過後であってもまったくサービスを受けていなかった場合は、15000円だけ支払えばよいのですが、今回はすでにサービスを受けているので、これには該当しません。
では実際どれだけになるかというと

英会話教室の場合

 5万円または残りのサービスの料金の2割のうち、いずれか低い金額とされています。
残りのサービスの料金の2割は以下のようにして算出します。

(契約が締結されたときの全体の価格−既に提供されたサービスの対価の価格)×0.2
=[入会金(10万)+年間講義料(50万)−既に受けたサービス分(50万円÷100回×3回)]の20%

ということで107000円となります。
5万円の方が低いので損害額は5万円とされます。

 さらに教材費がある場合は、考える必要があります。

1. 教材を返還した場合は、その関連商品の通常の使用料に相当する額
2. 教材を返還しない場合には、その販売価格

今回は教材はないので、

5万(損害額)+15000円(既に受けた3回分の価格)=65000円

から実際に支払った金額を引いて50万−65000円で
435000円戻ってきます。

エステの関連商品について

 エステを中途解約にする際に、ほとんどの場合問題となるが、化粧品や下着等のオプションです。
実はこれらがどういう風な取り扱いになっているかどうかで、中途解約できるか否か明暗が分かれてきます。

関連商品とは?

  そのエステ施術に関連したもの。絶対必要なもの。買わないと施術が受けられないもの、施術できないもの。

推奨商品とは?

単に店員が薦めただけのもの。

 契約書では多くの場合、推奨商品となっていると思います。
これは業者が推奨商品は中途解約できないことを知っているためです。
しかし、実態は関連商品である場合には、関連商品として中途解約が可能です。
(あくまでこれは推奨商品だと言ってごねる業者もあります)

クーリング・オフと中途解約の違い

  クーリングオフは消費者側の負担は一切ないが、中途解約の場合はある程度費用を支払う必要がある。
クーリングオフは使用した分でも料金支払い義務はないが、中途解約の場合は使用分の対価を支払う必要がある。
クーリングオフは書面でとされているが、中途解約は書面でなくともよい。
(ただし後々のトラブルを避けるためにも書面で行うべきです)

*クレジット会社に対する通知を忘れずに

 50万については、業者に直接支払ったものではありませんので、クレジットカード会社に対して支払い請求の拒絶を申し出る必要があります。
内容証明郵便または配達証明つきの葉書を利用した方がよいと思います。


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